[2000.09.14]
  想い出の次世代OS開発,そして未来


 ▼Apple Expo - Jobs氏が「Macの未来」OS Xベータ版を発表(MacWIRE ONLINE)
  http://www.zdnet.co.jp/macwire/0009/13/n_jobsmacosx.html


 明確な未来のため,過去はうち捨てられなければいけない。そして過去は,想い出に変わる。未来があれば,想い出は輝き続ける。

 アップル社CEOのスティーブ・ジョブズは,パリのアップルエキスポで,マックOS Xのパブリックベータを「マックの未来」と発表,オンラインストアで29.95ドルで販売開始した。このベータ版には,新しいメールソフト,クイックタイムプレイヤー,シャーロック検索ツール,そしてカーボン化されたインターネットエクスプローラーなどが付属している。

 前回(過去記事)の補足。90年代始め,アップルはコープランドというプロジェクトを立ち上げ,ユニックスをもしのぐような,ハイエンドなOSを構築しようとした。MSのウインドウズでも同様の視点から,NTがスタートした。NTは(とりあえず)発売され続けてきたが,コープランドは日の目を見ることはなかった。ひっ迫した予算は,手短な現行マックOSの改築の方に回されていった。コープランドのわずかに伝えられた思考は夢を持たせるものだったが,ちょっとだけ夢を見過ぎた,とでも云っておこうか。そして,破棄された。

 ラプソディの開発がはじまったのは96年終わりごろ。崩壊的な経営難の中で,ラプソディはコンシューマー向けOSとしての道を閉ざされながらも,97年のネクスト社買収によりネクストステップ(オープンステップ)を基盤とし,全体的な骨格を整え,マックOS Xサーバーとして形となった。そして今回のコンシューマー向けマックOS Xの一部にも受け継がれている。紆余曲折を経た5年間,名を変え,品を変え,最終的にはJAVA環境も統合した甘い甘いCocoaとして,やっと次世代OSの形で表舞台に出る時を迎えた。歴史と一言ですますにはあまりにも激しいダッチロールを繰り返してきて,今,着陸。辛かった過去も,これですべて「想い出」に変わる。


return to index

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!